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FX市場は土日はトレードできない!週末持越しは初心者が避けるべき理由

FXは24時間いつでもトレードできるのが魅力の一つです。

しかし、「いつでも」とはいってもそれはあくまで平日のことです。の主要マーケットが閉場している土日はトレードすることができません。つまり、新たにポジションを建てることも、建てていたポジションを閉じることもできないのです。

そのため、平日に取ったポジションを閉じないまま土曜日を迎えると、そのポジションは週明けまで持ち越されることとなります。

週末・週明けは、マーケットがそれまでとは異なる様子を見せることも多いですが、ポジションを持ち越しても問題はないのでしょうか?

この記事では、FX市場は土日にトレードできない理由や、ポジションの週末持越しの危険性について解説します。

どうして土日にトレードできないの?

FX市場は、シドニーやウェリントンのオセアニア市場のオープンとともに始まり、ニューヨーク市場のクローズとともに終わります。具体的な取引可能時間は利用する業者によっても異なりますが、概ね以下の通りです。

標準時間/夏時間 オープン時間 クローズ時間
標準時間 月曜日午前7時前後 土曜日午前7時前後
夏時間 月曜日午前6時前後 土曜日午前6時前後

上記時間外は、東京はもちろん、オセアニア、ヨーロッパ、アメリカの主要マーケットが全て閉場しています。市場が閉場している以上、土日は注文を約定させることができません。

そのため、FX市場では土日にトレードすることができないのです。

日本の祝日は、日本のマーケットは営業していませんが、世界のマーケットは営業しています。そのため、元日を除いた日本の祝日はトレード可能です。

土日に取引できないのに、なぜ週明けにレートが動いているの?

土日は世界の主要マーケットがクローズしており取引できないことをお伝えしました。実際、利用している業者のチャート画面を土日に確認してみても、チャートは全く動いていません。

ところが、土日は取引できないにもかかわらず、月曜日の取引開始時間を迎えると、前週末のレートとは大きく異るレートで始値が付くことが珍しくありません。

土日にトレードできないにもかかわらず、週明けにレートが動いている理由を2つ取り上げます。

【理由1】オセアニア市場がすでにオープンしている

日本で実際にFXの取引を開始できるのは、月曜日午前7時前後(夏時間では午前6時前後)です。

しかし、オセアニア市場は日本よりも時間が早いため、それよりも早くにオープンしています。例えば、ニュージーランドのウェリントンは日本との時差が3時間(夏時間では4時間)、オーストラリアのシドニーは時差が1時間(夏時間では2時間)あります。

そのため、日本の取引開始時間よりも前にオセアニア市場がオープンしていますので、週明けにレートが動いていることがあります。

FX業者の中には、月曜日早朝のこの時間帯から取引開始できることを売りにしている会社もあります。

【理由2】いわゆる中東レートが存在するから

土日は世界の主なマーケットが閉場しており、日本のFX業者も営業していません。

もっとも、主要マーケットは閉場していますが、世界中の全てのマーケットが営業していないわけではありません。バーレーンを中心とした中東市場は、イスラム教の安息日の関係で、日曜日ではなく金曜日が休日となっており、土日でも為替市場が開いています。この間の為替レートを「中東レート」と呼んだりします。

土日はマーケット参加者も少なく値動きも少ないとされますが、週末に大きなニュースなどがあった場合は中東レートが大きく動き、変動後のレートのまま週明けを迎えることもあります。

そのため、中東市場でレートが変動することがあるので、週明けにレートが動いていることがあります。

現在、少なくとも個人レベルで土日にトレードできるFX業者はありません。また、中東レートを確認できる安全なサイトもありません。
ただ、XEという大手送金業者が土日も通貨の実勢レートを公開しています。同社独自の通貨レートのため、FXのレートとは乖離している可能性はありますが、大きな変動があったかの参考にはなります。

週末持越しは危険!避けるべき理由

FX市場では土日にトレードできないため、週末までに解消されなかったポジションは、そのまま週明けまで持ち越されてしまいます。

結論をお伝えしますと、ポジションの週末持越しは大変危険です!週末持越しはよほど相場の見通しに自信があるのでなければオススメできません。特に、自分の見立てに自信を持てない初心者は、週末までにポジションを閉じることを強くおすすめします。

本節では、週末持越しとその危険性について解説します。

窓開けとは?

窓開け」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?週末持越しの危険性を語るに当たって、この窓開けを避けて通ることはできません。

ここに窓開けとは、チャート上で隣り合う2つのローソク足について、前の足の終値と後の足の始値との間に乖離(ギャップ)がある状態を指します。

上の画像のように、隣り合うローソク足の終値と始値は通常一致します。ところが、赤枠で囲んだ2つのローソク足は終値と始値が一致しておらず、両者の間に大きな隔たりがあります。2つの足の間にこのように大きな空間のある様子が、まるで窓を開いているように見えることから窓開けと呼ばれています。

平日は24時間市場が開いているFXでは基本的に窓開けは生じません。ところが、週末持越しをすると、チャートのレートは週末終値で停止していますが、いわば水面下でレートが動いている場合があるため、前週終値と今週始値との間にぽっかり窓が開くことがあるのです。

週末持越しが危険な理由

窓開けについて説明しましたが、この窓開けがポジションの週末持越しを危険なものにしています。

ここでは、週末持越しが危険な理由を3つ取り上げます。

【理由1】レートがどちらに動くか分からない

まず、持越しが危険な理由としては、当然ですがレートが上がるか下がるか分からないことがあります。週明けに窓が上に開くか下に開くか読めないのです。

為替の動きは、それまでのマーケットの経過を踏まえた上で、ほんの数分先・数時間先の未来を予測するのも容易なことではありません。

週末持越しとなると、週明けまで2日間挟みますので、単純に48時間も後の未来を予測する必要があります。しかも、その2日の間に、それまでのマーケットの流れを大きく転換させるようなビッグニュースが発生しないとも言い切れないのです。

そのため、週末持越しは、平日以上にレートの方向が読めないため危険を伴います。

【理由2】逆指値で損失を限定することができない

持越しが危険な理由としては、週明けのレートの方向性を当てるのも難しいですが、前週終値からどの程度のギャップが発生するかも予想できず、逆指値で損失を限定できないことがあげられます。

土日の為替相場は、平日と比べると極端に参加者が少ないため、取引自体が少なく基本的には値動きも小さくなります。

ところが、取引に厚みがなく流動性が乏しいことから、何か大きな出来事が生じた場合、値が大きく飛んだところで約定することがあります。マーケット参加者の少なさが災いして、極端にレートが変動することがあるのです。

そのような場合、前週に損切の逆指値を出していたとしても、その逆指値を大きく飛び越えたレートでその週の始値をつけることがあります。そうなると、一度もその逆指値を通過していませんので、その逆指値を大きく飛び越えたレートでオープンしたと同時に、そのレートで決済されてしまいます。

先にお見せした窓開けの画像ですが、これはGBP/USDの1時間足のチャートで、赤枠内の2つのローソク足の終値と始値との開きを計測したところ37 pipsありました。

スイングトレード前提で、もともと小さなロットで運用しているのであれば、37 pips逆行しても支障ないことが多いでしょう。

ところが、スキャルピングやデイトレードで大きなロットで小さな値幅をとる運用をしているのであれば、37 pipsの逆行は、おそらく大きな痛手となります。

窓開けによる損失について、上の画像を材料に以下のようなケースを考えてみましょう。

GBP/USDを100万通貨の買いポジションを建てた。それと同時に、損切幅15 pipsの逆指値の注文も発注した。週末終値は、買値からマイナス10 pipsのレートであった。
ポジションは解消しないまま週明けを迎え、週明け始値は週末終値からマイナス37 pips窓開けしたレートとなった。

この場合、週明けオープン時にマイナス15 pipsの逆指値を飛び越えて決済されます。決済レートは、週末終値時点でマイナス10 pips、さらに窓開けによりそこからマイナス37 pipsですので、買値から合計マイナス47 pipsのレートとなります。

GBP/USDの100万通貨の1 pipは、USD/JPYを105円とすると、10,500円です。

そのため、この場合の損失は10,500円×47 pips=493,500円で、50万円弱にものぼります。

このように、週末持越しは逆指値で損失の範囲を限定することもできないため、とても危険なのです。

金曜日の晩から土曜日の朝方にかけてトレードする場合、絶対に寝落ちしないよう注意しましょう!非常に不安で落ち着かない気持ちで週末を過ごす羽目になります。

【理由3】追証で借金を背負う可能性

暴落

週末持越しの損失が限定できないことに関連しますが、持越しが危険な理由として、極端な場合は追証を請求され借金を背負う可能性があることも指摘できます。

FX業者は証拠金維持率を定めており、ポジションの評価損が膨らみ口座残高が証拠金維持率を下回ると強制決済します。マーケットが動いている平日であれば、証拠金維持率を下回るようなレートに達した時点でポジションが強制決済され、それ以上に損失が拡大することは防止されます。

そのため、通常はFX業者に借金を背負うことにはなりません。

ところが、週末持越しで大きな窓開けが発生した場合、強制決済が発動するレートを大きく飛び越えて、思いも寄らないレートに達することがありえます。そうなると、証拠金維持率を大きく下回るレートで強制決済が行われ、場合によっては口座残高がマイナスになるケースも生じます。

日本では、金融商品取引法により、金融商品取引業者等が顧客の損失を補填することが禁じられています。

金融商品取引法39条1項(条文の括弧内は省略)

金融商品取引業者等は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 有価証券の売買その他の取引(…)又はデリバティブ取引(…)につき、当該有価証券又はデリバティブ取引(…)について顧客(…)に損失が生ずることとなり、又はあらかじめ定めた額の利益が生じないこととなつた場合には自己又は第三者がその全部又は一部を補填し、又は補足するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為

そのため、FX業者は口座残高のマイナスを補填することができず、顧客はFX業者に追証として借金を背負うことになります。特に、預け入れた証拠金ギリギリのハイレバレッジでポジションを建てている場合、口座残高を大きく割り込むことがありえます。

週末持越しは、大損を通り越して借金を背負う可能性もあるため、非常に危険性が高い行為となります。

FX業者に対する借金の実例としては、週末持越しとは異なりますが、中央銀行の突然の政策変更で多数の顧客がマイナス残高となり、途方もない借金を背負わされたスイスフランショックが有名です。

【参考】窓開けトレードはあり?

窓開けが観測された場合のトレード手法として、いわゆる窓開けトレードがあります。

これは、窓開けが発生した場合、レートは最終的にその窓を埋める方向に変動していくので、その方向にポジションを取るという手法です。

窓開けがあっても、必ず窓を埋める方向にレートが動くとは限らず、窓を埋めるにしてもそれが数時間後のことなのか数日後のことなのか定かではありません。しかし、経験則として窓埋めの流れになることは多く、見立てが誤っていれば途中で損切りして軌道修正することもできます。

そのため、窓開けトレードは、週末持越しとは異なり、必ずしも高リスクなトレードとは言い切れません。

まとめ

FX市場で土日にトレードできない理由や、週末持越しの危険性について解説しました。

週末持越しは、週明けのレート変動の方向も程度も予想することが難しいです。場合によっては週末持越しで大きな利益をあげられることもあるかもしれません。しかし、根拠に基づかない収益は、単なるギャンブルの結果にすぎません。

週末持越しの危険性を認識し、週末には忘れずポジションを閉じるよう心がけましょう。

  • 土日も中東市場がオープンしており、月曜早朝からオセアニア市場が先にオープンしているため、週明けオープン時のレートが大きく変動していることがある
  • 週末持越しは、レート変動の方向も程度も予測するのが難しい
  • 週末持越しでは、予め損失を限定することができず、場合によっては借金を背負う可能性もある

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