FXトレードでは、インジケーターを使ったテクニカル分析で相場を予想するのが一般的です。でもFX会社によって、使えるインジケーターは異なります。
では、GMOクリック証券ではどんなインジケーターが使えるのか、使えないインジケーターはあるのか。気になりますよね。
この記事では、GMOクリック証券で使えるインジケーターと、使えないインジケーターをご紹介します。
インジケーターとは?
インジケーターとは過去の値動きを分析し、今後の為替変動を予想する指標のことです。インジケーターを使って相場を予想することを、テクニカル分析と言います。
インジケーターは、トレンド系とオシレーター系の2つに分けられます。
トレンド系インジケーター
トレンド系インジケーターはトレンドの発生を予想したり、トレンドが発生したことを把握するために使用されるインジケーターです。相場の流れを読むためには、トレンド系インジケーターを使います。
オシレーター系インジケーター
オシレーター系インジケーターは、通貨の買われすぎや売られすぎを視覚的に表します。相場の勢いを把握するときに役立つインジケーターです。
GMOクリック証券で使えるインジケーター一覧
ここでは、GMOクリック証券で使えるインジケーターを一覧で示します。GMOクリック証券では、ブラウザの「プラチナチャート」と、スマホアプリの「FXneo」では使えるインジケーターが異なりますので注意が必要です。
プラチナチャート | Fx neo | ||
トレンド系 | 単純移動平均線 | 〇 | 〇 |
指数平滑移動平均線 | 〇 | 〇 | |
エンベロープ | 〇 | × | |
ボリンジャーバンド | 〇 | × | |
HLバンド | 〇 | × | |
移動平均線/実線乖離率 | 〇 | × | |
ケルトナーチャネル | 〇 | × | |
カオスアリゲーター | 〇 | × | |
平均足 | 〇 | 〇 | |
新値足 | 〇 | × | |
カギ足 | 〇 | × | |
陰陽足 | 〇 | × | |
ポイント&フィギュア | 〇 | × | |
パラボリック | 〇 | × | |
CCI | 〇 | × | |
ジグザグチャート | 〇 | × | |
線形回帰トレンド | 〇 | × | |
アルーン | 〇 | × | |
バランスオブパワー | 〇 | × | |
一目均衡表 | 〇 | 〇 | |
スーパーボリンジャー | × | 〇 | |
スパンモデル | × | 〇 | |
オシレーター系 | MACD | 〇 | 〇 |
モメンタム | 〇 | × | |
A/Dライン | 〇 | × | |
ACオシレーター | 〇 | × | |
オーサムオシレーター | 〇 | × | |
ブルパワー | 〇 | × | |
ベアパワー | 〇 | × | |
デマーカー | 〇 | × | |
RVI | 〇 | × | |
RSI | 〇 | 〇 | |
ストキャスティクス | 〇 | 〇 | |
ウィリアムズ%R | 〇 | × | |
サイコロジカルライン | 〇 | × | |
DMI/ADX | 〇 | 〇 | |
DMI/ADXR | 〇 | × | |
RCI | 〇 | 〇 | |
ROC | 〇 | × |
GMOクリック証券で使えるトレンド系インジケーター
GMOクリック証券では、22種類のトレンド系インジケーターを使って分析ができます。ここでは、22種類のインジケーターの特徴を簡単に解説します。
単純移動平均線
一定期間の終値の平均値を、線で結んだ最も基本的なインジケーターです。
短期移動平均線と中期移動平均線、長期移動平均線の最大3つを表示できます。期間の設定もそれぞれ可能です。トレンドの傾向を知るために使われます。
指数平滑移動平均線
単純移動平均線の弱点である、直近の価格と過去の価格を同等に扱ってしまうという欠点を補正した平均線です。
過去の価格よりも、直近の価格の方が値動きに影響を与えやすいと言われています。そのため、指数平滑移動平均線は直近の価格をより重要視した移動平均線です。
エンベロープ
移動平均線の上下に、一定の幅で引いた線を使用するインジケーターです。移動平均線からの剥離を視認でき、上限と下限を見極めてトレンドの反転を予想します。
GMOクリック証券では、上下の線の幅をそれぞれ設定して使用します。
ボリンジャーバンド
確率を使ったインジケーターで、標準偏差±2σ以内に価格が収まる確率は95%という統計を基に分析します。トレンドの転機を捉えるために使用され、初心者にも使いやすいインジケーターです。
HLバンド
任意の期間の高値と、安値を捉える目的で使われるインジケーターです。エントリーポイントを見極めるときに使われます。
高値の線(Hバンド)と安値の線(Lバンド)、そしてその中心に当たる線(ミドルバンド)の3本の線で示されます。GMOクリック証券では、3本の表示の有無を選択できます。
移動平均線/実線乖離率
移動平均線から、現在の価格がどれくらい離れているかを示したインジケーターです。オシレーター系インジケーターですが、GMOクリック証券ではトレンド系に分類されているため、ここで紹介します。
移動平均線/実線乖離率は、買われすぎ売られすぎを示します。GMOクリック証券のプラチナチャートでは、剥離率の設定ができます。
ケルトナーチャネル
ケルトナーチャネルも、移動平均線の上下に線を引いて示されます。エントリーのタイミングを見極めるときに使用されますが、売りのタイミングを分析するときには向きません。
カオスアリゲーター
指数平滑移動平均線の3本線を5日、8日、13日で示したものを言います。線の形がそれぞれワニの唇、歯、顎に似ていることからこの名が付けられました。
3つの線の幅が広いときは、トレンドが強いと判断できます。特に、売りのポイントを分析するのが得意なインジケーターです。
平均足
平均足は、一見すると移動平均線に見えます。移動平均線との違いは、始値と終値の取り方です。平均足の始値は直前の平均足の始値と終値の平均値、終値は始値と終値、高値、安値の4つの平均値をとっています。高値と安値は移動平均線と同じです。
陰線と陽線が、移動平均線よりもはっきりと出るため、トレンド傾向を掴むのに便利な指標です。
新値足(しんねあし)
終値の価格でローソク足を書き足していくインジケーターです。終値が高値を更新したら陽線を、安値を更新した場合は陰線が足します。横軸がリアルタイムに進んでいく他のインジケーターとは違い、時間を使用しないインジケーターです。
陽線と陰線を用いて、トレンドの発生を把握するときに使われます。
カギ足
カギ足も新値足と同様に、時間ではなく値動きに特化したインジケーターです。終値だけを使用し、値動きを1本の線で凹凸に表現します。
線の方向と色で売買のタイミングを予想しますが、終値を使うのでトレンドの発生を素早く把握するのは難しいとされています。非常に単純な指標のため、初心者にも使いやすいのが特徴です。
陰陽足
ローソク足に非常に似ていますが、足のみでヒゲが出ていない点が異なります。一定期間の終値平均を足で表し、トレンドの傾向と強さを知るために使われます。
ポイント&フィギュア
新値足・カギ足と同じように、時系列で表されないインジケーターです。任意の値幅を設定し、設定値以上の値動きがあったときに、〇や×でトレンド傾向を表します。
パラボリック
パラボリックは、移動平均線の上下の点で表されます。この点のことをSARと呼び、最高最安値や新高値新安値を使って計算します。
点の位置と間隔で、トレンドの傾向と強弱を分析できるインジケーターです。
CCI
オシレーター系のインジケーターに分類されますが、トレンド系としての特性も持っています。GMOクリック証券のプラチナチャートでは、トレンド系に分類されていますので、ここではトレンド系としてご紹介します。
CCIは、移動平均線との乖離をグラフにしたインジケーターです。売られすぎ、買われすぎを%で表します。±100%を超える値になることもあるのが、多くのオシレーター系インジケーターとの違いです。
ジグザグチャート
ジグザグチャートは、高値と安値を線で結んだインジケーターです。その名の通り、ジグザグのラインで表されます。GMOクリック証券では、ジグザグの幅を自分で設定できます。
相場の流れを大きく知りたいときに使われるインジケーターです。一方で、トレンドの転換点を読む場合には向きません。
線形回帰トレンド
線形回帰トレンドは、ボリンジャーバンドと同じように統計学を用いたインジケーターです。価格が、平均からどれだけ離れているかを直線で表します。トレンドの方向性を予測するために使われます。
アルーン
トレンドの発生を把握することに優れたインジケーターです。また、トレンドの強さを分析できます。
一定期間の高値と安値を使って、経過日数から現在の相場を予想します。
バランスオブパワー
終値と始値、高値と安値を使って分析する方法です。+1から-1までの範囲で示され、+1近付くほど下降トレンドに、-1に近付くほど上昇トレンドに反転する可能性が高くなります。
トレンドの継続、反転を読むために使われるインジケーターです。
一目均衡表
トレンド系インジケーターの中でも人気の指標で、5本の線を使って分析します。
相場のパワーバランス、つまりいつ売られるか買われるかを予測するために使われます。ラインが多くて難しく感じるかもしれませんが、その意味を理解すると初心者でも使いやすいインジケーターです。
スーパーボリンジャー
スーパーボリンジャーは、ボリンジャーバンドと一目均衡表を組み合わせたトレンド系インジケーターです。一目均衡表の遅行スパンを使います。
ボリンジャーバンドだけではエントリーポイントを見極められませんが、スーパーボリンジャーはエントリーの見極めが得意です。
スパンモデル
スパンモデルは、一目均衡表と似ているトレンド系インジケーターです。3本の線で分析される点で一目均衡表とは異なります。
短期トレンドと長期トレンド、遅行スパンで売買のシグナルを読み取ります。こちらも、エントリーポイントを読むのに優れた指標です。
GMOクリック証券で使えるオシレーター系インジケーター
GMOクリック証券で使えるオシレーター系インジケーターは17種類。それぞれの特徴を簡単に説明します。
MACD(マックディー)
代表的なオシレーター系インジケーターで、初心者でも分析が難しくありません。売買のタイミングや、相場の強さを分析するときに使われます。
ダマシと呼ばれる、予想と逆の方向に相場が動くことが多いとされています。
モメンタム
相場の勢いを分析することが得意なオシレーター系インジケーターです。「強い」「弱い」という表現で相場の勢いを表します。当日の終値から任意の日数前の終値を引くことで算出しています。
A/Dライン
トレンドの転機を読むことに長けたオシレーター系の指標です。ライン1本で売買シグナルを表すため、A/Dラインだけでの分析は危険です。他のインジケーターと組み合わせて分析すると良いでしょう。
ACオシレーター
通貨の買われすぎや売られすぎを示すインジケーターです。買われすぎているときに売り注文を、売られすぎているときは買い注文を入れる逆張りに使われます。
オーサムオシレーター
AOオシレーターとも呼ばれます。移動平均線(5日と34日)を使って分析するインジケーターです。
オーサムオシレーターを使うと、トレンドの発生と終了を知ることができます。トレンドの転換予想に優れた指標です。
ブルパワー
ブルとは、「買い手」のこと。つまり、ブルパワーとは相場のパワーバランスを示したインジケーターです。ベアパワーと組み合わせて、売買の勢いを分析するときに使用します。
ベアパワー
ベアとは、「売り手」のこと。ブルとは逆と覚えましょう。ブルパワーと同じように、相場のパワーバランスの指標です。売りの勢いを示しています。
デマーカー
デマーカーは、このあとに紹介するRSIによく似たインジケーターです。横軸は0~1の数字で表され、0.7を超えると買われすぎ、0.3を切ると売られすぎと判断します。
FXトレーダーに人気のMT4という取引ツールにはない指標ですが、GMOクリック証券ではブラウザの取引ツールでも使用できます。
RVI
ボラティリティ(価格変動)の大小を示すインジケーターです。高値と安値の標準偏差を使って分析されています。
ボラティリティが大きいということは価格変動が大きく、大きな利益が得られる可能性があります。そのためRVIを把握することで、利益率の高い相場でエントリーが可能になります。
RSI
一定期間の相場の買われすぎと、売られすぎを分析するインジケーターです。
0~100%で表され、70%を超えると買われすぎ、30%を下回ると売られすぎと判断します。オシレーター系インジケーターとして人気の指標です。
ストキャスティクス
ストキャスティクスも、買われすぎ売られすぎの指標になります。3本の線、短期の%K、中期の%D、長期のスロー%Dで表されます。
ストキャスティクスはボックスは0~100の数字で示されるため、上限下限を超えるような相場が苦手なインジケーターです。つまり、ボックス相場では上手く機能しますが、大きなトレンドの発生時には弱いことを覚えておきましょう。
ウィリアムズ%R
ストキャスティクスの%Kに似たインジケーターですが、0~-100%の数字で表します。
一定期間の価格変動幅で、当日の値動きが売られすぎなのか買われすぎなのかを分析します。一般的には、0~-20%で買われすぎ、-80~-100%で売られすぎと判断される指標です。
サイコロジカルライン
サイコロジカルラインは他のインジケーターとは毛色が異なり、投資家心理を反映した指標です。上昇相場は長期間続かないという人の心理を基に、過去12日間の高値更新日を使って計算します。
一般的には25%以下は売られすぎ、75%以上は買われすぎと判断されます。
DMI/ADX
DMIでトレンドの方向性を、ADXでトレンドの勢いを示します。さらに、+DIで上昇トレンドの強さ、-DIで下降トレンドの強さを表しています。
ADXはトレンドの強弱を表すため、上昇トレンド下降トレンドに関わらず、勢いが強いときは上昇する指標です。
DMI/ADXR
ADXとの違いは、ADXRがADXの任意の日数を平均したものという点です。通常、ADXRはADXよりも長期の移動平均線を使い、ADXと併用されます。
RCI
売買のタイミング分析に使うインジケーター。
割安割高を見極めるために使われます。-100~+100の間の数字で表され、トレンドの転換を読むときに有効です。
ROC
一定期間の相場変動率で相場の勢いを読むインジケーターです。当日の終値と過去の終値を使って分析をします。
ゼロラインと呼ばれるラインを基準に、その上でラインが動くときは買われすぎと判断します。逆に、ゼロラインの下に動くときは売られすぎです。ボックス相場が得意なインジケーターです。
GMOクリック証券で使えないインジケーターは?
GMOクリック証券では、トレンド系とオシレーター系合わせて39種類のインジケーターを使うことが可能です。よく使われるインジケーターはほとんど網羅しているように見えます。では、GMOクリック証券で使えないインジケーターはあるのでしょうか?
実は、FX初心者にも使いやすいGMMAというインジケーターを使うことができません。
GMMAは指数平滑移動平均線を12本使うトレンド系インジケーターです。トレンドの方向性や強さ、継続するのか転換するのかを見極めるときに使います。ダマシが少なく、初心者でも使いやすい指標です。一方で、ボックス相場では上手く機能しないことが多いのがデメリットです。
GMOクリック証券で使えるインジケーター まとめ
GMOクリック証券では、トレンド系インジケーター22種類、オシレーター系インジケーター17種類の合計39種類のインジケーターを使えます。FXトレーダーがよく使うインジケーターが揃っており、不自由なくトレードができるでしょう。
一方で、スマホアプリのFXneoでは、使えるインジケーターが少ないのが残念です。スマートフォンの画面だとチャートも見づらいので、テクニカル分析はパソコンで行うことをおすすめします。
39種類のインジケーターを使えるGMOクリック証券では、さまざまな指標を組み合わせてトレード方法を試せるのが魅力です。これらのインジケーターはデモトレードでも使用できますので、まずは試してみると良いでしょう。