楽天FXでの口座開設を検討されている方や、すでに口座開設をされている方の中にも「楽天FXでの取引にはどんな手数料がかかるのか」を詳しく知りたいという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。手数料とは一般的に少額のものが多いイメージですが、「塵も積もれば山となる」のがまさにこの手数料というものです。
一度にかかる金額が少ないからと言って曖昧なまま取引を行わずに、楽天FXの取引に必要な手数料についてきちんと理解をし、納得してから取引を始めていきましょう。こちらの記事では楽天FXのスプレッド、手数料について解説していきます。ぜひ参考にされてみてください。
楽天FXでの取引にかかる手数料について
楽天FXでは、「取引手数料」「口座管理手数料」「ロスカット手数料」「出金手数料」「クイック入金手数料」といった手数料が完全無料となっています。ですが、FX取引にはスプレッドというものが存在します。FX取引を検討されている方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?このスプレッドというものはどの証券会社で取引を行う場合にも必ずかかるお金で、これがFXの実質的な手数料となっています。
スプレッドとは?
テレビのニュースなどで「この時間の東京外国為替市場の円相場は105円10銭から15銭の間で取引されています」というように表現されているのを耳にしますが、これはFXでは同じタイミングでも売る場合と買う場合でレートが異なるためです。
上の画像を見ていただくと、売値と買値に0.1銭の差額があることがわかります。(楽天FXの米ドル円スプレッドは通常0.2銭ですが、記事作成時はキャンペーン期間中のためスプレッドが0.1銭となっています。)スプレッドとはこの売値(BID)の買値(ASK)の差額のことであり、各FX会社によって定められています。
そのため、取引コストを少しでも抑えるためにも、取引を行う前には必ず利用するFX会社のスプレッドについてしっかり確認しておきましょう。
「原則固定」や「例外あり」という表記について
FX会社でスプレッドを確認すると、「原則固定」や「例外あり」というような表記がされている場合があります。これは、相場の状況などにより表示されているスプレッドが適用されない場合があるためです。スプレッドの拡大が発生しやすい状況というのは以下の通りです。
- 為替相場が急激に変動した場合
- 流動性が低くなった場合
- 平日早朝(概ね6:30~7:30 ※サマータイム期間中は一時間繰り上げ)
- 国内外の金融市場の休場日(年末年始や海外のクリスマス休暇など)
- 震災などの天変地異が起きた場合
- 主要経済指標の発表前後
- 政変や金融・経済関連の重大な出来事などの突発事象が起きた場合
上記の場合などにはスプレッドが拡大する可能性があるため、注意して取引を行うようにしましょう。
スプレッドの具体例
もう少しわかりやすくするために、米ドル/円の具体的な例を用いて解説していきます。
例えば、105.335円を1米ドルに交換し、レートが変動しないうちに米ドルを円に戻したとします。この場合、楽天FXでは105.333円が戻ってくることになります。この買値と売値の差額0.002円(0.2銭)がスプレッドです。
もちろんFX取引は1,000通貨や1万通貨単位で行いますし、取引を重ねるごとにその金額も増えていくため、実際にスプレッドとしてかかるお金はもっと大きな金額になってきます。特に短期売買を目的とされている方はそれだけ取引の回数も増えていくので、スプレッドについては十分に確認しておいてくださいね。
楽天FXのスプレッド一覧(例外あり)
対円通貨ペア | 通貨ペア | スプレッド(pips) |
ドル/円(USD/JPY) | 0.2 | |
ユーロ/円 (EUR/JPY) | 0.5 | |
ポンド/円 (GBP/JPY) | 1.0 | |
豪ドル/円 (AUD/JPY) | 0.7 | |
NZドル/円 (NZD/JPY) | 3.9 | |
ランド/円 (ZAR/JPY) | 1.0 | |
カナダ/円 (CAD/JPY) | 3.9 | |
スイス/円 (CHF/JPY) | 5.9 | |
香港ドル/円 (HKD/JPY) | 2.9 | |
SGドル/円 (SGD/JPY) | 4.9 | |
Nクローネ/円 (NOK/JPY) | 3.9 | |
トルコリラ/円(TRY/JPY) | 6.8 | |
人民元/円(CNH/JPY) | 1.8 | |
メキシコペソ/円 (MXN/JPY) | 0.5 | |
その他通貨ペア | ユーロ/ドル (EUR/USD) | 0.4 |
ポンド/ドル (GBP/USD) | 1.0 | |
豪ドル/ドル (AUD/USD) | 1.9 | |
NZドル/ドル (NZD/USD) | 4.0 | |
ドル/スイス (USD/CHF) | 5.0 | |
ポンド/スイス (GBP/CHF) | 5.0 | |
ユーロ/ポンド (EUR/GBP) | 4.0 | |
ユーロ/スイス (EUR/CHF) | 5.0 | |
豪ドル/スイス (AUD/CHF) | 7.0 | |
NZドル/スイス (NZD/CHF) | 8.0 | |
豪ドル/NZドル (AUD/NZD) | 12.0 | |
ドル/カナダドル (USD/CAD) | 1.6 |
上記が楽天FXで取り扱う全26通貨ペアのスプレッドの一覧表となります。楽天FXは「業界最狭水準のスプレッド」を謳っており、通常時のスプレッドは比較的狭い水準となっていますが、ほかのFX会社と比較すると通貨ペアによっては楽天FXよりも狭いスプレッドを設定しているところもあるため一度確認して納得されてから取引を始めるようにしましょう。
「pips」とは?
表中のスプレッド横に表示されている「pips」という単位についてご説明していきます。「pips(ピップス)」とはFX取引の中で使用される単位で、異なる通貨の単位を共通の単位で表すことができるものです。
対円通貨の場合は「1pips=1銭(0.01円)」、その他通貨ペアだと、例えばユーロ/米ドルの場合は「1pips=0.01セント(0.0001ドル)」に換算されます。
楽天FXで過去に起きたスプレッド拡大の事例
楽天FXで取引を検討されている方には、できれば知っておいていただきたい事例があります。それは、2016年3月に米ドル/円の異常レートが配信された出来事です。流動性にも問題のない時に突然米ドル/円のスプレッドが約1,500pipsまで拡大しました。1,500pipsは15円で、当時のスプレッドが原則0.3銭だったため、通常の約5,000倍まで拡大したことになります。そのため、大勢の方が強制ロスカットされてしまい、大損したという方も続出する事態となりました。
楽天FXでの取引や口座開設を検討されていた方の中には、このことを知ったことで取引や口座開設を躊躇してしまう方も多くいらっしゃるかもしれません。ですので、通常時のスプレッドは業界最狭水準となっていることや、楽天FX独自の取引ツールの評判の良さなども踏まえて、様々な観点から比較・検討し納得したうえで取引や口座開設を進めていただければと思います。
キャンペーンなども利用してお得に取引を
先ほども少し触れましたが、楽天FXだけでなく様々なFX会社で時々「スプレッド縮小キャンペーン」というものが行われていることがあります。2020年12月現在も多くのFX会社でスプレッド縮小キャンペーンが行われているので、こういったキャンペーンも賢く利用して取引をしていくと良いのではないかと思います。
「そんなに大きなお金ではないから」と軽視せずに、スプレッドについては必ず確認することをオススメします。米ドル/円の場合は多くのFX会社で0.2銭(0.2pips)前後のスプレッド幅となっていますが、ほかの通貨ペアですと1pips以上のスプレッド幅のものがほとんどなので特に注意してチェックをし、なるべくコストを抑えた取引ができるようにしていきましょう。