- スキャルピングトレードってどんな取引方法?
- スキャルピングトレードのメリットデメリットって?
- スキャルピングトレードをやるときの注意点は?
などの疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
この記事では以下のことがわかります。
- スキャルピングトレードとは
- スキャルピングトレードの3つのメリットと3つのデメリット
- スキャルピングトレードを行う前に注意しておく3つのこと
などの解説しています。
これからスキャルピングトレードを始めたい方、スキャルピングトレードでチャンスを増やそうと考えている方の役に立つと思いますので、参考にしてください。
スキャルピングトレードとは
スキャルピングトレードとは、数秒~数分で完結するトレードのことです。
つまり、買って(売って)から決済するまでの時間が非常に短い取引ということができます。
取引にかかる時間が短いので利益も小さくなります。
なぜなら、ある程度順行したら利益確定をするからです。
FXの値動きは基本的に波を描いて上げたり、下げたりします。
上げるときは一直線に上げていくのではなく、上げてから少し下げて、また上げるというような上下動を繰り返しながら上昇していくのです。
スキャルピングトレードでは、利益確定を優先させるので、上げたときに利益を伸ばすことよりも、利益を確定させるか微益で撤退することを考えます。
ですので、利益幅は小さくなってしまいます。しかし、勝率は高い水準を維持できます。
このように、スキャルピングトレードは高い勝率で小さな利益をコツコツと積み上げていく取引手法ということができます。
スキャルピングトレードの3つのメリット
スキャルピングトレードのメリットは以下の通りです。
- 取引時間が短いこと
- 勝率が高いこと
- 資金効率が良いこと
などがあります。1つずつ解説していきます。
【スキャルピングトレードのメリット1】取引時間が短いこと
取引時間が短いので、保有時間が短くなり、値動きに左右されることが少なくなります。
つまり、値動きによるリスクを抑えられるということです。
前述したように、価格は常に上下動を繰り返しながら推移していきます。
保有時間が長ければ長いほど値動きによる影響を受けることになります。
保有時間が長ければ、利益を伸ばすことができるというメリットもありますが、利益が減ってしまったり、損失になってしまったりする可能性もあります。
スキャルピングトレードでは、伸びたら利益確定を優先させるので、利益が損失になってしまうまで、保有することはほとんどありません。
ですので、取引時間が短いということは、保有時間が短くなるため、値動きによる影響を抑えることができるのです。
【スキャルピングトレードのメリット2】勝率が高いこと
スキャルピングトレードでは、自然と勝率が高くなります。
なぜなら、スキャルピングトレードでは小さな利益であっても、利益確定を優先させるからです。
例えば、スキャルピングトレード以外の時間軸の長いトレードであれば、小さな利益では利益確定せずに保有を続け利益を伸ばすことを優先させます。
しかし、利益確定をしなければ、損失になってしまうこともあるので、スキャルピングトレードに比べるて勝率は高くありません。
ですので、少しの利益でも利益確定を優先させるスキャルピングトレードでは、高い勝率を維持することができるのです。
【スキャルピングトレードのメリット3】資金効率が良いこと
スキャルピングトレードでは、前述したように保有時間が短いため、資金効率が良くなります。
その理由として、1回のトレードで資金が拘束される時間が短くなるため、次のチャンスに資金を振り向けることができるという点があげられます。
スキャルピングトレードは、高い勝率で小さな利益を積み上げていく一方で、損失は小さく切っていくので、大きな含み損を抱えながら保有することはありません。
ですから、他のトレードスタイルに比べて、1回のトレードで資金が拘束される時間は短くなり、資金効率は良くなるのです。
以上スキャルピングトレードのメリットを見てきました。続いてデメリットも確認しておきましょう。
スキャルピングの3つのデメリット
スキャルピングトレードのデメリットは
- 高度な判断が必要なこと
- エントリーポイントを厳選しなければならないこと
- 規律を守らなければならないこと
などがあげられます。1つずつ解説していきます。
【スキャルピングトレードのデメリット1】高度な判断が必要なこと
スキャルピングトレードは感覚で売ったり買ったりしているわけでなく、確立された手法に基づきトレードが行われています。
スキャルピングトレードは取引時間が短く、回数をこなすことで小さな利益を積み上げていく取引方法なので、売り買い、決済、損切りなどの判断をたくさんこなす必要があります。
この判断は規律や経験に基づき行われ、その経験によってさらにまた、判断力をブラッシュアップさせていくので、一朝一夕で身につくようなものではありません。
ですので、勝率高く利益を積み上げていくような判断ができるようになるには、検証や経験を積み上げていく必要があるのです。
【スキャルピングトレードのデメリット2】エントリーポイントを厳選しなければならない
スキャルピングトレードをやっていると、あらゆるポイントがチャンスに見えて近視眼的になってしまいます。
なぜなら、値動きに感情が引っ張られるからです。
値動きによって引き出された感情に従ってトレードすれば、本来のチャンスでないポイントまでチャンスに見えてしまいます。
例えば、5分足で強い上昇トレンドを確認し、押し目付近から勢いよく上昇しだしたので、置いて行かれないようにと焦りを感じながら買ったとします。
しかし、全く順行せず勢いよく下落してきたので、損切りをした場合。
この一連のトレード中に起こった心理的状況を整理すると、
- 5分足で強い上昇トレンドが出ていて、勢いよく上昇
- せっかく押し目で待っていたのに、「置いて行かれてしまう」という焦りが出る
- 焦りから他の状況が見えなくなる
- 5分足だけしか見えなくなってしまう
以上のような状態のときに、短期的視点のみで判断を下している自分に気づくことはできないでしょう。
後から見ると
- 1時間足でレンジを形成している
- 押し目と思っていたポイントはレンジの上限付近であった
- レンジの上限でレジスタンスされて、反転下落してきたのですぐに損切りなってしまった
などの動きを冷静になって初めて理解することになるのです。
このようにスキャルピングトレードでは短期視点だけでトレードするのではなく、中長期視点も交え複合的にエントリーポイントを厳選していかなければなりません。
エントリーポイントを厳選するためにもやはり検証や経験が必要になります。
ですので、エントリーポイントの厳選も高度な判断と同様に一朝一夕でわかるものではありません。
【スキャルピングトレードのデメリット3】規律を守らなければならないこと
自由にトレードができると思っている方にとっては、規律を守ってトレードを行うことは大きなデメリットと言えるでしょう。
なぜ、規律を守ってトレードしなければならないのかと言うと、感覚でトレードしていれば、値動きに左右され感情的になってしまうからです。
例えば、損切りをした後や、含み損を抱えている状態では、誰もが腹が立ったり、イライラしたり、などの感情が沸き上がります。
イライラの感情などを持ってトレードしてしまうと、冷静で客観的な判断ができなくなり、前述した高度な判断や、エントリーポイントの厳選もできなくなります。
その結果、急上昇したから「上がりそう」、急落したから「下がりそう」という感覚頼みのトレードになってしまうのです。
感覚頼みのトレードをするような状態に陥った時は、面白いように負けを積み上げてしまいます。
せっかくコツコツと小さな利益を積み重ねてきても、感覚頼みのトレードで負けを積み上げてしまえば、トータルで勝つことは非常に難しくなってしまいます。
ですので、感情が入り込まないように、注意しながら規律を守ってトレードする必要があるのです。
以上スキャルピングトレードのデメリットを解説してきました。
スキャルピングトレードは簡単にできそうな感じがするため、初心者の方がスキャルピングトレードに手を出したくなる気持ちもわかります。
しかし、安易に手を出すと、利益を積み上げるよりも、損失を積み上げてしまう可能性の方が高くなってしまいます。
まずは、スキャルピングトレードの難しさを理解することから始めれば、それなりの覚悟をもって挑戦することができます。
なるべくなら、ある程度の練習を積んでから挑戦することをおすすめいたします。
次は、それでもスキャルピングトレードをやりたい方のために、注意点をいくつかあげておきます。
スキャルピングトレードの3つの注意点
スキャルピングトレードを行う際の注意点として、
- スキャルピングトレードを禁止しているFX会社に注意
- スプレッドに注意
- 取引通貨に注意
などがあげられます。1つずつ解説していきます。
【スキャルピングトレードの注意点1】スキャルピングトレードを禁止しているFX会社に注意
FX会社によっては、スキャルピングトレードが禁止されているところもあります。
禁止されているのに、スキャルピングトレードを行えば、口座凍結などの処分を受けることになります。
しかし、注意しなければならないのは、禁止と明記はされていないものの、FX会社側の判断基準によって禁止行為とみなさる場合もある点です。
このような場合も、口座凍結などの処分を受けることがあります。
ですので、スキャルピングトレードを禁止していないFX会社を選んだ方が、口座凍結などのリスクを気にすることなく、スキャルピングトレードを開始することができます。
【スキャルピングトレードの注意点2】スプレッドに注意
スプレッドはFXにおける実質的な手数料となるので、トレードするたびにコストとして利益を圧迫してしまいます。
スキャルピングトレードは取引回数が多くなるため、FX会社のスプレッドがどのくらいになるのかについて、注意を払っておかなければなりません。
ただ単にスプレッドが狭いだけではなく、どのくらいの割合で実際に提示されているスプレッドで取引できたのかも調べておきましょう。
スプレッドの提示率は各FX会社のホームページで公表されているところもあるので、その数値を参考にしてください。
また、スプレッドは時間帯によっても広がりやすくなります。
- 早朝などの流動性が低い時間帯
- 重要指標の発表がある時
- 突発的事象が発生した時
以上のような時間帯でスプレッドが広がりやすくなります。
ですので、スプレッドの広がりやすい時間帯を避けなければ、スキャルピングトレードで勝つことは難しくなってしまいます。
【スキャルピングトレードの注意点3】取引通貨に注意
スキャルピングトレードを行う際には、取引する通貨にも注意をしましょう。
なぜなら、通貨によってはスプレッドが広い通貨や流動性が低い通貨があるからです。
例えば、ドル円は各FX会社で狭いスプレッドが提供されています。
しかし、ポンドスイスフランなどのマイナー通貨ではスプレッドが広く設定されています。
スプレッドが広ければそれだけ余計にコストがかかってしまうので、スプレッドが広い通貨はスキャルピングトレードには向きません。
また、ドル円は流動性の高い通貨なので、スキャルピングトレードに向いていますが、マイナー通貨は流動性が低くスキャルピングトレードには不向きです。
なぜなら、流動性の低さはスプレッドの広がりやすさにつながるからです。
ですので、スキャルピングトレードをする場合は、スプレッドが狭く、流動性の高いメジャー通貨を取引対象として選びましょう。
スキャルピングトレードのメリットデメリットのまとめ
スキャルピングトレードについて解説してきました。
スキャルピングトレードは短時間でサクッと稼げて、一見簡単そうに見えるので、やってみたくなるトレードスタイルといえます。
しかし、ほとんどの場合で、損失を積み上げるだけのトレードを繰り返してしまいます。
そこで、スキャピングトレードのメリットデメリットに触れながら、スキャルピングトレードについて深掘りして解説してきました。
メリットだけでなくデメリットもしっかりと把握していただきたく、詳しく解説しています。
そして、最後にスキャルピングトレードを行う際の注意点も解説しています。
どうしてもスキャルピングトレードを行いたいと思う方は、ぜひ参考にしてください。
トレードにおいてリスク把握はとても大切です。
トレードをするときは、はじめにリスクを把握してから、そのリスクを基準として計画を立てトレードを行います。
ですので、スキャルピングトレードを行う時も、リスクを把握してから始めることをおすすめいたします。